沖縄を皮切りに、2025年も高校野球の季節がやってきた。8月5日に開幕予定の夏の甲子園を目指して、全国各地の球児たちがここまでの野球人生のすべてをぶつける。この夏の主役になろうとしている選手たちの「今」を各チームの指揮官に迫った。

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北海道は各支部で勝ち上がらなければ、甲子園出場をかけた南北北海道大会には進めない。10支部ある中でも、札幌支部はセンバツ出場・東海大札幌をはじめ、強豪校が多い。そのなかでとわの森三愛も南北海道、そして甲子園に向けてこの夏を戦おうとしている。

27日の初戦から夏が始まる。悲願達成に向けて、指揮官・前田康晴監督は虎視眈々と準備を進めていた。

春の自信を胸に初の甲子園へ

Q.春季大会でのチームの成果について教えてください。

支部予選3試合は緊張感をもって戦うことが出来たと思っています。その中で東海大札幌に勝利出来たことは選手たちにとってすごく自信になったと思います。

5、6点と得点を重ねることは難しい。いかにロースコアで競り合う試合展開に出来るかと思っていたなかで1対0で勝ちましたので、そこはプラスにとらえて、夏に向かうことが出来ています。

逆に札幌日大も守備からリズムを作ろうとしましたが、エラーで失点を重ねてしまい、攻撃に転じるしかない展開で敗戦。少し厳しい展開でしたので、そこについては課題だと捉えて、練習を重ねているところです。

Q.夏へ向けて、チームが取り組んでいることは?

特に今年は調整とかではなく、いつも通りやることを大切にしています。ですので、これまでやってきたことを変えずに、普段通り練習を重ねて大会に入りたいと思っています。

ただベンチに入る20人全員で試合に勝つ。相手に応じて戦えるように、複数ポジションを守れるようにしたり、起用法だったりは練習中に選手たちへ伝えながらやっています。

Q.夏の大会でのキープレーヤーを教えてください。

投手陣が大切だと思っています。エースである小川 晴洋が試合でどんな投球を見せてくれるのか。また東海大札幌から完封勝利を掴んだ貞尾 陽光の2人が打たせてリズムを作ってくれるか。そこが大事になってきますので、活躍に期待をしています。

Q.最後に夏の大会に向けての思いを教えてください。

あまり自信を持てていなかった選手たちですが、春を通じて自信を掴んだと思います。「やれるかもしれない」という気持ちになってくれたと練習の様子から感じています。

ただ昨年の春から1年間ずっと代表決定戦まで勝ち上がるものの、昨夏しか勝てていません。そのあと一歩をどうやって乗り越えるのか。優勝して目標の甲子園出場まで6連勝。もっといえば、とわの森三愛にとって初めての南北海道大会での勝利へ、1つ1つ勝ち続けるためにも、精神力の戦いになると思っています。そうなると強い体が必要になってくると、以前甲子園に出場して経験したので、伝えていきたいと思っています。

あとは普段の生活で、いかに徳を積み続けるか。運を味方にすることが出来るか。そこも大切だと思っていますので、選手たちは一生懸命やり続けて来てくれました。それを試合で平常心を保ってやってきたことを発揮して、負けない野球を展開して戦うことが出来ればと思います。